大型建物跡は、東西7・4メートル、南北8・4メートル以上。建てかえられた形跡があり、6世紀後半の建立時は柱穴の直径は約35センチだが、6世紀末〜7世紀初めの推古朝期に再建された際は飛鳥の宮殿に匹敵する約55センチだった。
大型建物跡の北側では、推古朝期の東西約20メートルの柵列跡と、柵の内側に建つ建物跡の一部も見つかった。
脇本遺跡ではこれまでに、雄略天皇の「泊瀬朝倉宮」の一部と考えられる5世紀後半の建物跡のほか、6世紀後半、7世紀後半の建物跡が出土している。
現場は埋め戻され、「速報展 脇本遺跡(第15次)の調査結果」が5〜20日、奈良県橿原市の橿考研付属博物館で開かれる。
前園実知雄・奈良芸術短大教授(考古学)の話「5世紀後半から約200年間、ほぼ間断なく、政権関連施設があったことを示唆している。周辺は奈良盆地から東国への出入り口で、流通、軍事の要衝だったのだろう」
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